初めての中国 — 到着から最初の二日間
初日につまずくのは観光ではなく、決済・通信・電源・移動という地味な実務です。

初めての国では、観光の前に実務が立ちはだかります。中国の場合それが決済と通信で、どちらも先に潰しておくと後が驚くほど軽くなります。逆にここを後回しにすると、せっかくの初日が手続きで消えていきます。
この記事は、到着後の二日間で必ず起きることだけを扱います。見どころは都市別のページに譲り、ここでは視界を確保する話に絞りました。順番に従って潰していけば、三日目には普通に観光ができるはずです。
到着後三十分の順番
- SIM または eSIM を有効にし、地図が開くことを確認する
- 決済アプリで少額の支払いを一度通し、成功体験を作る
- 空港からの移動手段を決める。鉄道、配車アプリ、タクシーの順で検討する
- ホテルで電源プラグと電圧の要不要を確認する
- 翌日の列車移動があるなら、受け取り方を前夜に調べておく
この五つのうち最初の二つが終われば、残りは現地で何とでもなります。地図が開いて支払いが通る状態を作ることが、初日の唯一の目標だと考えてください。
電源と電圧
中国の電圧は 220V です。日本の 100V 専用の機器をそのまま差すと壊れます。最近の充電器やノート PC の電源は大抵 100 から 240V まで対応しているので、形状の変換アダプターだけで足ります。対応範囲は本体の表示で確認してください。
- スマートフォン・ノート PC — 変換アダプターだけで済むことが多い
- ヘアドライヤー・電気ポット — 対応範囲の確認が必須
- コンセント形状 — A 型がそのまま差さる口も混在している
- ホテルの客室 — 国際仕様の差込口を備える場合がある
地図・配車・翻訳
この国では地図と決済と配車が一本の回線に乗っています。通信が切れると三つ同時に失われるので、予備としてホテルの回線とオフライン地図を持っておくと詰みません。翻訳アプリは文字をカメラで読み取る方式が最も実用的で、メニュー・駅の案内・薬の箱に対応できます。
配車アプリは行き先を文字で指定できるため、発音に自信がなくても目的地を正確に伝えられます。これが初日の移動を最も楽にする道具です。乗車前に表示された車両番号と一致しているかだけ確認してください。
初回の列車に乗る
中国の鉄道は速く正確ですが、空港並みの保安検査と改札があります。駅に着いたら旅券を手に持ち、予約票の車両番号と表示板の番線を見比べてから進みます。発車の 10 分前には締め切られるので、到着時刻に余裕を持たせることが結果を左右します。
切符は旅券に紐づいています。予約に使った証明書と実際に持ち歩く旅券が違うと通れません。初めての乗車では、ホテルを出る前に自分の予約票を一度目で確認しておくと安心です。

トイレと水
公衆トイレは無料で数が多く、駅と商業施設には必ずあります。紙を持ち歩く習慣があると安心で、屋台と小さな店では備えていないこともあります。個室は和式が混ざるため、足腰に不安があるなら駅か大きな商業施設を使ってください。
水道水は飲めませんが、お湯の用意はどこにでもあります。客室の湯沸かし器、駅の給湯機、コンビニの保温ポット。水を買う回数は旅程の後半ほど減らせます。冷たい飲み物が欲しいときは、コンビニの冷蔵棚が最も速い選択肢です。
- 公衆トイレ — 駅と商業施設が最も確実
- 紙 — 小さな店では備えていないことがある
- 飲み水 — 湯沸かし器か給湯機で賄える
- ゴミ箱 — 街中の設置数が多く、持ち歩かずに済む
初日の夜に片づけること
翌日の予定は、寝る前に一度だけ確認しておくと時間が浮きます。駅の場所、予約票の番号、そして支払いに使うアプリの残高。この三つを確認しておけば、朝に慌てる理由がなくなります。時差と疲れで判断が鈍るのは到着日なので、判断を前夜に済ませておくのが合理的です。
言葉が通じないとき
通じない場面は必ず来ます。そのときは、画面に文字を出して見せるほうが発音より速い。行き先、値段、そして数量。この三つは書き出せば伝わります。指さしと電卓の数字は、どの店でも共通して通じる手段です。
よく聞かれる質問
中国では英語は通じますか?
主要都市の観光地と大型ホテルでは通じます。地下鉄の駅員や小さな店では難しいことが多く、翻訳アプリのほうが速く解決します。
現金はいくら持っていくべきですか?
都市部だけの短い滞在なら少額で足ります。地方へ出る、あるいは通信が不安な旅程なら、数日分の現金を持っておくと安心です。
水道水は飲めますか?
飲めません。歯磨きにもミネラルウォーターを使ってください。客室に湯沸かし器が備わっていることが多いので、沸かしてから冷ます方法が実用的です。
何日あれば中国を回れますか?
最初の一回なら一都市に 3 日、二都市なら 7 日あると無理がありません。移動で半日取られることを前提に日程を組んでください。
SIM と eSIM はどちらが便利ですか?
到着前に準備できる点では両者同等です。端末が eSIM に対応していれば差し替えの手間がなく、物理カードは紛失の心配が少ないという違いがあります。